
Descripción
はじめに 台所には人類の工夫が詰まっています。 GAKUの新しいプロジェクト「工夫の台所」では、 10代がその創意工夫を学びながら これからの暮らしや住空間のあり方を考えていきます。 とはいえ、その「これから」を豊かに考えるためには、 手がかりが必要です。 このキックオフトークは、 それをクラスの講師や現代美術家の方々とともに 見出していくことを試みるものです。 そして、それを広く一般にもひらくことで、 社会的に考え合う機会にもしたいと考えています。 台所を考えるということは、 一体何を考えることなのか? それを工夫という視点でみると、 何が見えてくるのか? わたしたちがその工夫の担い手であるとしたときに、 どのような想像をしていけるのか? 「工夫の台所」の根ざすところと向かうところを 考えていきたいと思います。 開催概要 日程:10月18日(日)13:00〜15:30 *12:30開場 場所:GAKU(渋谷PARCO 9F) 定員(一般参加):15名程度/先着順 参加無料 登壇:元木大輔(建築家/DDAA)、岡根谷実里(世界の台所探検家)、八幡亜樹(現代美術家/《手食web》主宰・編集) 聞き手:熊井晃史(GAKU事務局長)、佐藤海(GAKU事務局) フード:さよなら銀河 [主宰]GAKU [協力]株式会社LIXIL プログラム 1. クロストーク:「台所」と「工夫」をかさねて考える(60分) 世界の台所探検家の岡根谷実里さん、建築家の元木大輔さん。「工夫の台所」というタイトルは、お二人の活動や著作にちなんだものです。これからの暮らしや住空間のあり方を考えるためのヒントが多くあるそれらの書名を並べてみると、今回の取り組みのテーマが浮かび上がってきます。 岡根谷さんによる『世界の台所の間取り』『世界の食卓から社会が見える』。元木さんによる『工夫の連続』。 是非、原著にあたってもらえればと思いますが、岡根谷さんは、台所を「その土地の風景や歴史文化が息づいています」と言い、ご自身の台所を「この土地で生きるための実験場」としています。そのようなことを皮切に、お話を伺っていきます。 次に、工夫です。元木さんは、「デザインとは『何かをよりよくする工夫」そのものだ』とし、「目の前にある物や風景そのものを素材や材料としてフラットに捉えることができる眼差しを獲得すると、それだけで世界の見方や捉え方が変わる」と言います。まさに、台所はそのような工夫の現場ですし、今回のクラスの受講生とともに、そのような「眼差しを獲得」していきたいと考えています。元木さんのデザイン観をお尋ねしていきながら、岡根谷さんのお話を元木さんはどのように受けとめたのかといったところまで、話をクロスしていきます。 さらに、もう少し話題を深めていきます。「よりよく」と言った時の、良し悪し。それを振り分けているものは何かということを考えていくと、わたしたち自身のあり方が照らし返されているような気持ちになります。ここでは、それを考えるために「手食」に注目します。 現代美術家として「手食」文化についてリサーチを進めている八幡亜樹さんは、「手食の歴史は常に、野蛮や不潔などの評判と隣り合わせで、その価値観が手食文化の衰退に影響を与えてきました。手食文化が根強く続いている国でも、近代化や植民地支配の影響、他文化への憧憬などが広がる中で、手食をする人の数は減りつつあります」と言います。有史以前から現代までの歴史を持つであろう、工夫としての手食。それがある場所では途絶えるかもしれないというのです。そのなかで、八幡さんは「手食を単なる摂食の手段とだけみなすのではなく、むしろ、心身を拡張するふるまい、すなわち『人類のパフォーマンス』として前向きに捉えていきます」としています。 「よりよく」ということを多面的に捉え、次のプログラムの「手食体験」をより豊かなものにするために、話を深めていきます。 2. 手食体験(30分) これからの暮らしや住空間のあり方を考える。そのために「今・ここ」ではない、どこかや何かへの想像力を養うことと同時に、自分自身の体感や経験を得ておくことも同じ様に重要です。そのために、言葉を交わすだけでなく、ここでは八幡さんのナビゲーションのもと、実際に手食を体験します(食事の量は、お茶碗1杯程度のお米と少量の和食おかず3品を想定しています)。 普段、私たちの生活に身近な和食。それを、今回集まった人たちと一緒に手食してみる。味わい方、集まり方、話し方...。どんな感覚になるでしょうか。 3. リフレクション:印象的だったこと、驚いたこと(40分) 古代ギリシャ語では、タウマゼイン(驚き)が、探求や創造の起点とされていました。登壇者や参加者の垣根を越えて、ここまでの内容をふりかえって、驚いたことや印象的だったことを共有していきます。これからの暮らしや住空間のあり方を、これまでにない方法で考えていくための切り口やヒントにしていければと思います。 タイムテーブル 12:30 開場 13:00 1. クロストーク 14:10 2.手食体験 15:00 3.リフレクション 15:30 イベント終了(その後歓談タイム) 17:00 閉場 ご参加にあたってのご注意事項 本イベントでは、トークの一環として「手食(手で食べる文化)」を体験していただく時間を設けています。ご参加にあたっては、以下をご確認ください。 *手食体験への参加は任意です。ご希望されない場合は、見学のみでもご参加いただけます。 ・手食体験の前には、会場で手洗い・手指消毒にご協力をお願いいたします。 ・食材は衛生管理のもとで準備・提供いたしますが、食物アレルギーをお持ちの方は、申し込みフォームの該当欄に必ずご記入ください。当日も使用食材をご案内します。 ・発熱や体調不良などの症状がある場合は、ご参加をお控えください。 ・汚れても大丈夫な服装でお越しいただくことをおすすめします。 登壇者プロフィール 元木大輔(建築家/DDAA) DDAA/DDAA LAB代表。2004年武蔵野美術大学造形学部建築学科卒業後、スキーマ建築計画勤務。2010年DDAA設立。2014-19年、武蔵野美術大学非常勤講師。2019年、コレクティブ・インパクト・コミュニティを標榜し、スタートアップの支援を行うMistletoeと共に、実験的なデザインとリサーチのための組織DDAA LABを設立。2021-23年、東京藝術大学非常勤講師。 (Photo: Leo Arimoto) 岡根谷実里(世界の台所探検家) 世界の台所探検家。長野県生まれ。世界各地の家庭の台所を訪れて一緒に料理をし、料理を通して見える暮らしや社会の様子を発信している。執筆・講演・出張授業・研究のほか、メディア出演も多数。これまでに40以上の国と地域、190以上の家庭を訪問。 著書に『世界の暮らしから社会が見える』(大和書房)、『世界のお弁当』(三才ブックス)、『世界の台所の間取り』(エクスナレッジ)など。京都芸術大学客員講師。現在はオランダ在住。 八幡亜樹(現代美術家/《手食web》主宰・編集) フィールド調査や取材に基づく、領域横断的な美術作品の制作を行なう現代美術家。主なメディアは映像+インスタレーション。歴史・文化的身体と生理的身体の重なりを主な関心とし、その重層性へのアプローチを探究している。近年はその一環としてロードムービーや手食、東洋医学に焦点を当てる。世界の手食文化をアーカイブするウェブサイト「手食Web」(https://teshoku.com )主宰・編集。近作では音表現にも取り組む。東京藝術大学大学院先端芸術表現専攻修士課程修了。同博士課程を中退後、滋賀医科大学を卒業。 フード さよなら銀河 vegan料理家かみやいずみ主催のレストランやイベントでの料理、畑での活動経験を経て、ケータリングを中心に都内で活動。 https://www.instagram.com/sayonara.ginga/