
Descripción
「大気の入り江」 は、2018年春に逗子でリスニング・インスタレーションを制作し「音を聴く茶会」を開いたことから活動を始めました。 今回、会場となる逗子・旧本多邸から見える長柄桜山古墳や近くの池子遺跡群などをリサーチしました。旧本多邸の敷地内には古墳時代〜奈良時代に作られたやぐらが複数存在し、旧本多邸の窓から正面にある桜山の峰を眺めると、峰の中でもこんもり一番高くなった場所に長柄桜山古墳があり、その手前に駅や市役所がある市街地が広がっています。この市街地は、海面が現在よりも高かった縄文海進の時期には、山並みと海がつくる「入り江」だったことが地質調査で明らかになっています。 また、会場近くの横須賀・蓼原古墳では、全国的にも珍しい琴を演奏する男の埴輪「弾琴男子椅座像埴輪」が発掘されています。この埴輪が演奏する古代の琴は、今日的な意味で「音楽を楽しむ」というよりは、神託を得るために神々と交信するためのものだったと考えられています。 こうした逗子の地理と歴史からインスピレーションを得て、旧本多邸の屋根裏にリスニング・インスタレーションを設置します。会期中は、静かに耳を澄ましてインスタレーションを鑑賞・体験できるほか、週末にはこのインスタレーションを舞台にアーティストと共に、普段とは少し違う仕方で耳を澄まし感覚を開く 「音を聴く茶会」 を開催します。 視覚を中心に世界を把握し、論理的に考えてモノの意味やコトの効率性を追求する日常からしばし離れ、聴覚をはじめとする感覚を研ぎ澄ます。繊細に音を聴くことを通じて、眼の前でおきる現象とそれを内包する時間と空間を純粋に感じる「純粋経験」を目指します。 ⚫︎大気の入り江 音を聴く茶会 開催概要 旧本多邸の屋根裏に設置されるリスニング・インスタレーションを舞台にした約1時間の体験型イベントです。 10月04日(日) 14:30〜/16:30〜 10月17日(土) 14:30〜/16:30〜 10月18日(日) 14:30〜/16:30〜 10月24日(土) 14:30〜/16:30〜 10月25日(日) 12:30〜/14:30〜 定 員:各回5名(未就学児は不可) 参加費:2,500円 ※ 本チケットをお申し込みの方は、ZAF2026旧本多邸の展覧会を、「音を聴く茶会」の前にご鑑賞可能です。旧本多邸での展覧会は、2時間ごとの入れ替え制となっているため、以下の表を参考に、茶会の前の時間に展覧会をご覧ください。 ※ 茶会参加者は、当日茶会開始15分前までに旧本多邸にご来場ください。集合時間に遅れた場合は茶会にご参加いただけません。 ⚫︎アーティスト 「大気の入り江」は、瀬藤康嗣(サウンドアーティスト)、三浦秀彦(デザイナー)、杉本格朗(漢方家)によって2018年に逗子・FLANKにおいて「音を聴く茶会」として始まりました。その後、伴走者として難波祐子(キュレーター)も参加しています。 視覚よりも聴覚を重視し、嗅覚・触覚・味覚も含めた感覚体験が、非思考的な「純粋経験」として立ち現れる空間と時間をしつらえる活動を行っています。 これまで逗子のほか、鎌倉(朝夷奈切通)、横浜(白楽の家)、東京(荒川河口・青山スパイラルホール・レインボーブリッジ)を舞台に、サイトスペシフィックな作品を発表しています。 ●旧本多邸 神奈川県の逗子駅にほど近い住宅地の中に佇む 「旧本多邸」 は、1939年に久米設計創設者の久米権九郎により設計された邸宅です。 久米権九郎はドイツで建築を学び、木造による耐震化を目指して 「久米式耐震木骨構造」 を考案しました。その構造形式を用いて設計されたのが、 軽井沢万平ホテル と 日光金谷ホテル ですが、本多邸が国内で現存する3件目の建物であることが明らかになり、 2022年には国の登録有形文化財に指定 されました。 https://www.pen-online.jp/article/016400.html