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【インタビュー田原町 19】『ここからが面白くなってくるわけでございますがッ』を書いた玉田玉山さんにきく
芸術・文化

【インタビュー田原町 19】『ここからが面白くなってくるわけでございますがッ』を書いた玉田玉山さんにきく

2026年11月29日日曜日 · 19:00Readin’ Writin’ BOOK STORE

公式サイトで見る¥1,500から

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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【インタビュー田原町 19】 『ここからが面白くなってくるわけでございますがッ』を書いた玉田玉山さんにきく ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ※オンライン配信はございません。 ノンフィクションの書き手に「取材して書くこと」についてきいてきた「インタビュー田原町19」のゲストは『ここからが面白くなってくるわけでございますがッ』(集英社)を書かれた玉田玉山さん。 聞き手のアサヤマは、講談の世界にまったく疎く、『ここからが面白くなってくるわけでございますがッ』を読むまで、玉田玉山さんのことを存じ上げませんでした。 畠山理仁さんの『黙殺』を担当された編集者のハセガワさんからぜひ読んでいただきたい本がございまして、と丁寧なお手紙を添えて本をお送りいただき、めくってみたわけです。 講談の世界、神田伯山はよく聴くけど、「修業戦記」て、おもろいんやろうか? そもそも何で、講談師が開高健ノンフィクション賞に応募したのか? 最終候補に残ったものだという。当時の選評を読んでみたところ、意外なほどの高評価を受けている。 「立川談春『赤めだか』の向こうを張れる作品が現れた」(加藤陽子) 「自己劇画化のレトリックでぐいぐい読ませる」(藤沢周) なかでも驚いたのは、 「今日び誰も本気で向き合おうとしない大きなテーマを、あなたは小さな世界で必死に考えている」 と絶賛。選評の枠をこえた激励の手紙のような長文を記しているのは、ちょうど『透析を止めた日』を読んでいた、一見この作品からは遠い存在に思えた堀川惠子さんだ。 賞の受賞作には政治や社会問題に取り組むケースが多い中、講談師の、それも東京と比べてローカル、演者の人数もすくない上方講談世界を描いている。 不器用なのか。30を前にして無職だった若者が雷に打たれたようにたまたま師(講談の世界でもアウトサイダー的な立ち位置にある)の講談に見入り、弟子入りを思い立ったはものの、なかなかすんなり受け入れられない。ドタバタかつポンコツな修行時代の期間に目にした界隈のセンパイ方や、一門の分裂騒動などを綴っている。 結論を先に申し上げると、オモロイ。軽妙にして読ませる。で、ここには何か深ーいものが潜んでいるのかもしれないとも思わされた。ということでは『黙殺』で“泡沫候補”と揶揄されてきたひとたちをン十年にわたりウォッチしてきた畠山理仁さんの取材記の読後感にちかい。どんなひとがこれを書いたのかと興味をそそられました。『黙殺』を担当されたハセガワさんが世に出したいと思ったのも頷ける一冊でした。 ひとつだけ修行時代のエピソードをあげると、百㌔を越える巨漢のセンパイ講談師さんが高座で台詞が出てこなくなる場面を目の当たりにする。「空白の20秒」の話。 「講談師になってみてわかるのだが、セリフがどうしても出てこないときは、むやに張扇を一発叩いてみる。とにかく張扇を一回打つのだ。 一回打っている間は、ほんの0.5秒ほどだろうか、時間ができる。その間に全身全霊の力をもって、続きを思い出す。いや、「思い出したい」」と切に願ってひと打ちするのだ。しかし、(後略)」 三度四度と張扇が鳴る。ますます気まずい空気。もう早く終わってほしい。客席の誰もが念じはじめる。「なんとかしてくれ」。と、そのとき⋯。 著者は20秒をこと細かに描写する。臨場感。わがことのようにひきこまれました。2台のカメラをスイッチするように高座で汗だくの兄さんの身になったり、客席のひとりになったりしながら。嗚呼、見てられん。目をふさぎつつも視線は釘付け状態。 この本が面白いのは、そうしたドキュメンタリーな場面描写もですが、その後の振り返りにあります。 そもそも、なぜ繰り返し繰り返し同じ台本を読みあげるのか。稽古の基本とはいえ。その理由を、頭で覚えたくらいでは忘れるものだが、さんざん稽古するうちに「口が覚えている」状態にもっていく。経験を積むことで、そのことを識った。というようなことを玉田玉山さんは綴っている。 その境地にいたるまで、ハラハラ笑わせつつの書き方は絶妙です。ノンフィクションの書き方と創作講談というのはつながっているのかしら。と興味がわいてきました。 頁を繰りつつ、文中で語られる、彼が得意とする自伝講談(自身のポンコツぶりをネタとする)「玉田玉山物語」のゲンブツが見たくなり、川崎まで足を運んでみたときのことをnoteに書きましたので、お時間ありましたら↓ https://note.com/monomono117/n/n5c625854b83f なんとその日、イベントのモギリから本の物販まで、すべてワンオペで玉田玉山さんがやっておられ、その手際のよさに感心するとともに、友達はおらへんのやろうか?妙に親近感がわきました。 __________________________________ 概 要  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 日 時:2026年11月29日(日)18:30開場/19:00開演 質問タイムあります 会 場:Readin’ Writin’ BOOK STORE(東京都台東区寿2-4-7/東京メトロ銀座線「田原町」徒歩2分) 参加費: 〇一般参加券/1800円 〇応援券(ゲストサイン色紙付・チップ込)/2300円 〇リピーター参加券(インタビュー田原町に会場参加したことがあるひと)/1500円 ※オンライン配信はございません。 __________________________________ 登壇者プロフィール  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ゲスト 玉田玉山 (たまだ ぎょくざん)さん 講談師。1990年兵庫県生まれ。2019年3月に上方で、講談師・四代目玉田玉秀斎(たまだ ぎょくしゅうさい)に入門。その直後から新作講談を手掛け、自分の人生を語る私講談『玉田玉山物語』や『水曜どうでしょう講談』『政治・選挙講談』『阪神タイガース講談』など、手掛けた数は400本以上。好きなものは、他人の揉め事。 聞き手 朝山実(あさやま・じつ) 1956年兵庫県生まれ。フリーランスのライター&編集者。著書に『父の戒名をつけてみました』(中央公論新社)、『アフター・ザ・レッド 連合赤軍兵士たちの40年』(角川書店)、『イッセー尾形の人生コーチング』(日経BP)。編集本に『「私のはなし 部落のはなし」の話』(満若勇咲著・中央公論新社)、『きみが死んだあとで』(代島治彦著・晶文社)など。